ダンボール什器の「コグチ」問題:隠すべきか?見せるべきか?

ダンボール素材を使用して展示台や什器、家具を製作する際、気になるポイントの一つが「切断面(コグチ)」の処理です。

ダンボール特有の構造である「ナミナミ(中芯と言います)」が見えてしまうこの断面は、什器全体の印象を大きく左右する要素となります。

この記事では、このコグチをどのように扱うべきか、そのメリット・デメリットと、弊社が提案する2つのアプローチについて解説します。

1. コグチが見えることのメリットとデメリット

ダンボールの断面、いわゆる「ナミナミ」が見えている状態には、長所と短所があります。

これらを理解した上でデザインを選択することが重要です。

デメリット:安っぽさと機能面の懸念

多くの方が懸念されるのは、やはり「見た目の質感」です。

断面がむき出しになっていると、どうしても「あ、これはダンボールだな」という印象を見る人に与えます。

洗練された空間や高級感のある商品を展示する場合、この要素がノイズとなり、安っぽく見えてしまうリスクがあります。

また、機能面や衛生面での懸念もあります。波状の穴の部分にホコリが溜まりやすかったり、最悪の場合、小さな虫が入り込んでしまうのではないかという不安を感じる方もいらっしゃいます。

メリット:独自の素材感とDIY的な温かみ

一方で、この断面には良い面もあります。

ダンボールの積層断面や波模様は、木材の年輪にも似た独特のテクスチャを持っています。

これにより、プラスチックやガラス製の什器にはない「ナチュラルな雰囲気」や「クラフト感」、あるいは「工作的なDIY感」を演出することが可能です。

ナチュラルな雰囲気を活かした、雑貨屋さんの内装の例

ダンボールの山型パネル
ダンボールの山型パネル

2. 弊社が提案する2つのアプローチ

コグチを活かすにしても消すにしても、それぞれの什器や展示商品、設置場所の雰囲気に合った表現が必要です。

弊社では、お客様のニーズに合わせて主に以下の2つの方法でダンボールのコグチを処理しています。

アプローチ①:コグチをそのまま「見せる」

一つ目は、あえて処理をせず、ダンボールのコグチをそのままデザインとして見せるタイプです。
(先ほど見ていただいた写真のような雰囲気です)

この手法のメリット:

  • 環境配慮へのアピール: リサイクル可能な紙素材であることを視覚的に強調でき、SDGsやエコへの取り組みを直感的に伝えます。
  • クラフト感の演出: 手作り感や温かみを強調したいオーガニック製品や、ワークショップなどの什器に最適です。
  • コストパフォーマンス: 端面処理の工程を省くことで、製造コストを抑えることが可能です。

アプローチ②:コグチを完全に「隠す」

もう一つは、ダンボールの縁を巻き込んだり、別のパーツで覆ったりすることで、断面を隠してしまう手法です。

この手法のメリット:

  • 高級感の向上: 素材がダンボールであることを感じさせない仕上がりになり、ブランドイメージを損ないません。
  • 訴求力のアップ: ノイズとなる断面を消すことで、印刷面や展示商品そのものに視線を集中させることができます。
  • 耐久・衛生面の向上: 断面を塞ぐことで、ホコリの侵入や端部の摩耗を防ぐことができます。

3. 自由な表現のために

「ダンボールだから安っぽい」という固定観念は、過去のものです。

現在は加工技術の向上により、コグチを見せてエコを強調することも、コグチを隠して木工什器のような高級感を出すことも可能です。

これら「見せる」「隠す」のテクニックを適切に組み合わせることで、ブランドの世界観にフィットした、自由な表現のダンボール什器を作ることができます。

制作をご検討の際は、ぜひこの「コグチ」の処理についてご希望をお聞かせください!